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時間を急ぐことで、見えなくなるもの

どうやら世間は、時間をゆっくり進めることが嫌いなのではないか。そんなことを、野球を見ていて思うことがあります。

最近、「ピッチ・クロック」が日本でも導入されるという話を耳にしました。

試合時間を短くするためなのか、それともテンポよく試合を見せるためなのか。理由はいろいろあるのでしょうが、見る側にとっては、間が短くなれば試合の展開も速くなり、見どころが増えるのかもしれません。

けれど、投げる側はどうなのでしょう。

野球には、投手と打者がじっくり相手の動きを読み、次の一球をどうするかを考える駆け引きがあります。その「間」も、野球の面白さの一つなのではないでしょうか。

そこに時間制限が加われば、相手との駆け引きとは別の緊張感が生まれるのではないか。

投手の失投が増えれば、見る側は試合の展開を楽しめるかもしれません。でも、その一球で試合が決まれば、投げた側にかかる責任は大きくなります。

そんなことを考え始めたら、野球を楽しむはずが、時間と人の気持ちばかりが気になって、まともに試合が見られなくなってしまいました。