学生の頃は学校の授業で母宛てにメッセージを書き、感謝の気持ちを伝える。
私にとって母の日はそれが当たり前だと思いましたが、
私の住む地域ではその日に市の陸上大会が実施され、毎年参加しております。
その地域で毎年母の日に開催される陸上大会は、学校の陸上部に加え、
40代から60代までの男性や女性など、老若男女問わず参加が可能です。
もちろん私もその中の選手のひとりです。大会に参加した選手には参加賞として1000円もらえるというもの。
これに対して「金で釣ればいいってものじゃない」と思う人もいれば
「唯一のお小遣いのために走るぞ」と考える人もちらほらいたはず。
当時の私は「母のプレゼントであげるのも悪くない」と考えたこともありました。
世の中は愛より金という現実に突き付けられたものです。
私の陸上での専門は主に短距離走なので、100m走で走るのが当たり前でした。
当時の私は部活動に入って様々な大会に参加し、年を重ねるたびに100m走のタイムは縮んでいきましたが、
陸上部引退後は走力が衰えた上に母の料理のおかげで体重も増加、
今更100mを走ってもタイムは落ちているのではと確信しました。
が、太ったと分かってからはまた運動をするようになり、今年参加した大会では
「自分の走りで母に感謝を伝えたい」という想いで、100mを走りました。
数年越しに全力で走った100mは、陸上部の大会でとった自己ベスト記録と同じタイム。
昔の自分に追いつけたような気がしました。
同時に全力で走ったせいか、めまいで何も見えなくなり、意識が遠く感じました。
瀕死寸前のところを母が支え、母が水分をマットで横になった私の口に入れてくれました。
その水分の味と冷たさ、心地よさは今でも忘れられないぐらいです。
予想外に母に感謝を伝えるつもりが、逆に母に助けられるという出来事になりました。
私の母の日は、この大会に毎年参加することが多いですが、たまにこの日は雨が降りやすく、
大会自体が雨で中止になるのも少なくはありません。
もし、大会が中止になった場合は、また手紙やカーネーションで感謝を伝えてみるのも悪くないのかもしれませんね

投稿者:アシスタントZ